東豆土木株式会社

『海外畑』(三建だより コラム「小窓」) 2006-07-01

以前勤めていた会社の元同僚から「帰国した」と連絡があり会うことに。
ゼネコン同期入社の彼は海外事業畑を歩み、スマトラ島のダム現場を始めにジャカルタやインドを経て、今回はフィリピンからの帰国でした。

東京の居酒屋で。
「次はどこに赴任だい?」
「中東かアフリカ。可能性が高いのはアルジェリア。昔の歌謡曲『カスバの女』で有名な地の果てだよ」
「うーん、クラッシュの曲に『ロック・ザ・カスバ』って曲あったよね」
「それは知らんけど(関西人)、たぶんそこだよ」

アルジェリアと言われてもあまりに遠い世界でピンと来なかったけれど、現在は原油高で潤っていて大規模な高速道路網を建設する計画があるそうなのです。
海外の大規模プロジェクトに携われば、時には単身で何年~何十年も常駐するのがゼネコン社員の宿命。
「遠い世界」での勤務は同じ家族を持つ身として心中察するものがあります。
次に会うときはカスバの話でもしてくれ、ということでその日は別れたのでした。

話は変わって最近、「中古の重機や車両は余ってないですか」の電話が最近やたらに多く辟易しています。
「もう動かない機械でもいいですよ。もちろん引き取りにも伺います」
とにかく何でもかんでも必要という雰囲気。
「どこで使うの?」
「最近はドバイなんかに持って行くことが多いですねえ」

こちらもまた、原油高を背景に建設ラッシュが続くアラブ首長国連邦(UAE)。
なかでもドバイは中東地域の航空路やビジネスや観光リゾートの拠点であり、そこに富裕層が流れ込んでドバイへの投資ブームを呼び起こしているそう。
街は新たな基盤整備のために8時間交代・24時間休みなしの工事体制で、中古車・建設機械・エアコン(熱暑でつけっ放し)が“三種の神器”。
どうりで”何でもかんでも”なわけなのでした。

一方で、外国人労働者への依存や賃金問題、あるいは急増する人口などの爆弾も抱えているようで、これもバブルの象徴なのでしょう。

ヒトもモノも「遠い世界」に流出してしまうのはいささか口惜しいけれど、モノに限っていえば日本の余剰物資は世界を見渡せば宝物であり、リサイクルという側面からみれば立派な「エコロジー」なのかも知れません。