株式会社東豆

『U-18』(三建だより コラム「小窓」) 2016-11-01

この秋、
49回の歴史を誇る日本女子オープンゴルフ選手権で、
アマチュアで17歳の畑岡奈紗さんが、
そうそうたるトッププロを抑えて優勝しました。
これには関東ゴルフ連盟による「ジュニア育成チーム」が一役買っていて、
奈紗さんもその指導を受けた選手の一人だったといいます。
ゴルフに限らず国内スポーツ界では、
世界大会クラスで活躍するジュニア選手が、
組織的なバックアップを得て次々と育ち始めているとのこと。
今後、
東京五輪を見据えた新星たちの登場がとても楽しみになってきました。

個人的な話になりますが、
「法人会連合会」という全国組織に所属していて、
日々の奉仕活動や研鑽に励んでいます。
ここでは良き経営者の団体を標榜しつつ、
納税意識の高揚をめざした推進活動も行っているのです。

これまでは小学生を相手に「税金ってなーんだ?」とか、
「いろいろな税の種類を覚えよう」などと、
いわば税の「入口」に関してたどたどしくもレクチャーしてきました。
しかしここにきて、
租税教室の対象が高校生へと移り始めています。
いうまでもなく、
選挙権年齢が18歳までに引き下げられたことが関係しています。

税の使い道を決める政治家は選挙で選ばれる
⇒ よって税を良く知ったうえで必ず投票へ行こう、
という展開です。

おそれ多くも教室に立つためには、
私たち自身が税に対する見識をより深めなければいけません。

ここにきて四十代を中心とした異業種の若手経営者が集い、
勉強会が始まりました。
まずは国家予算の歳入歳出に関する円グラフを読むことから。
「国の借金、本気で何とかしないとマズイよなあ」
「公共事業費削減という声をよく聞くけど、社会保障費の方がケタはずれに大きいじゃないか」
「そりゃ高齢化社会だし、政治家にとっては公共工事よりも福祉を訴えた方がイメージいいからでしょ」
もう、ほとんど高校生以下のレベルなのですねえ、これが。

それでも仕事の最前線に立つ我々年代として、
日頃肌身で感じていることは多くあるのです。
「何もネットやテレビで声高に叫ばれていることだけが正しいことではないんだよ」
そんな視点をもって微力ながら一役買えないだろうか。

そういえば、
プロ野球の世界では背番号「18」がエースナンバーといわれていた時代がありました。
18番の若きエースを背番号40番だとか50番台のコーチが裏方として支え育成する。
これを年齢に置き換えると、
そっくりそのままなわけです。
世の物事は18という数字を中心に動いているのかと思うと、
偶然ながら面白い共通点です。

そうは言ってみても正直な話、
租税教室で一番恩恵を受けるのは、
高校生と一緒に新鮮な気持ちで税を考えることのできる自分達なのですけどね。