東豆土木株式会社

「元年入社」(三建だより コラム「小窓」) 2019-04-01

   先日、用があって上京し、その夜は六本木の街を楽しみました。
   ソメイヨシノが満開の金曜日、それはまさに「花金」(古い!)の夜。
午後十一時をまわったころ、地下鉄を経由して恵比寿から品川に向かう山手線に乗り込むと、車内は朝の通勤電車と同じく超満員のすし詰め状態。
   アルコール臭が充満するなか、乗客のいでたちを眺め、その会話を耳にすれば、多くの人たちが新年度にまつわる歓迎会や顔合わせ会の帰り道なのだということがわかります。
 「じゃあね、おつかれさま。来週も頑張ろうね」と言っているのは、新入社員研修中と思われる女性グループ。この春に社会人となってから最初の休日を前にして、不安と緊張の糸がちょっとほぐれる気分。自分自身が社会人になった当時を懐かしく思い出しました。
   さらにこの日は新元号発表直後でしたので、その懐かしみは一層強いものとなりました。
   実は、私自身もまた平成最初の年に社会人となった「元年入社組」です。
   時はバブルの余韻が残る華やかなりし時代。
   男も女も肩パッドがしっかり入ったスーツに身を包んで研修を受け、「元年会」と名付けられた同期会が結成され、まさに花金の夜ともなれば、同期の仲間と都会の雑踏に繰り出して、食べて呑んでの午前様。
   そう、アタマもカラダも平和で元気でした。
   時を経ること三十年、いよいよ「令和元年入社組」の登場です。
   でもまてよ、我々の場合はすでに「平成」になっていたけれど、今回の改元は五月一日。四月入社は「平成三十一年入社」と呼ばざるを得ないのか?
   ざっと調べてみると、政府発表に「新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議」というのがあり、たとえば国家予算の場合『原則、改元日以降は、当年度全体を通じて「令和元年度」とし…』とうたわれています。
    組織や団体によって考え方は異なるでしょうが、年度については基本「元年度」で通してよいということ。
    となると四月入社の場合、正確には「令和元年度入社」となるのですね。
    なぜそこまで気になるかといえば、日本人にとって「元年」はひとつの幸運な巡りあわせだと思うからなのです。
    何かとわかりやすいし、記憶に残りやすい。自己紹介でもアピールしやすいし、なんとなく結束力もあるし、さらに新しい世代の出現と思われやすい(何の根拠もありません)。ついでに年号を数字ではなく「元」と記入できる唯一の年である等々。
    こじつけではありますが、今年度社会人になった皆さんへ、同じ「元年度組」として心よりエールを送りたいと思います。
    理想と現実のギャップに直面しても、新人類(これも古い)といわれようとも、常に「元年度入社」を強調し、活用しつつ頑張ってください。
    ところで、『三建だより』も今号が「令和第一号」となります。今回の小欄を担当できたのも「元年組」としての幸運な巡りあわせなのかといささか驚いている次第です。