サクラサク
桜、といえば春。 桜吹雪は春の季語、桜花賞なら4月のレース、入学式を彩る満開の桜並木・・・と、イメージはまさしく春爛漫。
でも、ここ熱海の地では、桜といえば冬の季語でしょう。 なぜかって、「あたみ桜」があるから。
「あたみ桜」の歴史は意外にも古く、40年ほど前から熱海市の市木となっていて、1月下旬から2月にかけて見頃を迎え、熱海梅園の梅とほぼ同時期に観賞できる桜なのだ。 近年ますます知名度がアップし、今年は暖冬とも相まって、梅と桜の両方を楽しむ観光客で賑わいを見せている。
さて、冬の花「あたみ桜」が咲く頃、折しも世間は受験シーズン。 受験生を持つ親御さんにとっては、さぞかし気を揉む季節であること間違いなし。 そういえば、その昔より合格時の合言葉は「サクラサク」。 そうか、冬の熱海はどこよりも早く「サクラサク」街なんだな。 ということは、あたみ桜は合格祈願の縁起物(縁起木)じゃないか!
熱海に着いたら、まずは可憐な「あたみ桜」の花びらを眺めつつ散策を。 その後、来宮神社や伊豆山神社で合格祈願。 さらには海や山の幸に舌鼓を打ち、温泉に浸かって心身ともにリラックス。 親子で、受験生仲間で、あるいは一人でこっそり訪れてもよし。 ピリピリッとした日常をちょいと抜け出して息抜きをされてはいかが。 大事な時期だからこそ余裕も必要だよね。
この「桜」をテーマにしたツーリズムってありだと思うけれど、旅行会社の皆さん、「お先にサクラサイタ・ツアー」いかがでしょう?
「梅は咲いたか 桜はまだかいな」 これは花柳界の芸妓たちを季節の花々などに例えて歌う江戸端唄(はうた)の一節。 伊豆半島では「あたみ桜」の次に「河津桜」が見頃となり、続けて「ソメイヨシノ」が各地で咲き乱れる。 1月から4月までジグザグに行き交う伊豆の桜前線。 芸妓文化が色濃く残る熱海が「伊豆桜前線」のトップバッターというのも、何となくわかるような気がしたのだった。
