新 三種の神器

以前勤めていた会社の元同僚から「帰国したよ」と連絡があり会うことに。 大手建設会社同期の彼は海外事業畑を歩み、スマトラ島のダム現場を始め、ジャカルタやインドを経て、今回はフィリピンからの帰国。

ここトーキョーの居酒屋にて。 「次はどこになりそう?」 「たぶんアルジェリア。昔の歌謡曲『カスバの女』で有名な地の果てだよ」 「うーん。あ、クラッシュの曲に『ロック・ザ・カスバ』って曲あったよね」 「その曲は知らんけど(関西人)、たぶんそこや」

アルジェリアって言われてもあまりに遠い世界でようわからん。 なんでも今は原油高で潤っていて、大規模な高速道路網を建設する計画があるそうで。 海外の大規模プロジェクトに赴任すると、時には単身で何年~何十年も常駐するのがゼネコン社員の宿命。 遠い世界での勤務は、同じ家族を持つ身として心中察するものあり。 次に会うときはカスバの話でもしてくれや、ということで締めの一杯。

最近、アタミの事務所にて。 「中古の重機や車両は余ってないですか」といった電話がやたら多い。 「もう動かない機械でもいいですよ。もちろん引き取りにも伺います」 とにかく何でもかんでも必要という雰囲気。 「どこで使うの?」 「最近はドバイなんかに持って行くことが多いですねえ」

ここもまた、原油高を背景に建設ラッシュが続くアラブ首長国連邦(UAE)。 なかでもドバイは中東地域の航空路やビジネスや観光リゾートの拠点であり、そこに富裕層が流れ込んでドバイへの投資ブームを呼び起こしているそう。 街は新たな基盤整備のために8時間交代・24時間休みなしの工事体制で、「中古車・建設機械・エアコン(猛暑なのでつけっ放し)」が新三種の神器。 どうりで何でもかんでも欲しがるわけだ。

ヒトもモノも遠い世界に流出してしまうのはいささか口惜しい。 けれど日本の余剰物資は向こう側では宝物。 リサイクルという側面からみれば立派なエコロジー。 いらないからって、クラッシュするばかりじゃダメってわけです。